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どるとるの部屋


[6411] スピードスター
詩人:どるとる [投票][編集]


輪郭線を かたどる
ぼやけた イメージが
なぞってゆく 引かれたレールの上を
誰が 決めたのか
ルールは 出来合い
どこか 人為的で
作為的な 味わい

そうして 踏み出した
世界に 僕の涙が 落ちて
しだいに波紋のように広がり
未来を染めてく
見渡したら なんて
思い違いした世界だろう
僕はとたんに すべての意味をなくす

平均台の上を歩き
低俗さを競い合う
優しいだけの場所で陽射しを分け合う
アイデンティティは死に
心にモザイクをかけた
こんな場所で満たされて
スパイスで ごまかされて

いつしか 変わり果てた世界に
僕の 血潮が こぼれ落ちる
さっさと今日を平らげて
胃袋をいっぱいにしたら
頭も冴えてきた
出来損ないの 世界には
こんなこけおどしが ちょうどいい

言葉は いつも口先だけ
僕は 何ひとつ本当を語らない
罪悪感に突き刺さる スピードスター
慌てて 出口を探す
突破口は ない
絵に描いた世界には
救いはあっても生きがいはない

そうして 踏み出した
世界に 僕の涙が 落ちて
しだいに波紋のように広がり
未来を染めてく
見渡したら なんて
思い違いした世界だろう
僕はとたんに すべての意味をなくす。

2015/08/06 (Thu)

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