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どるとるの部屋


[6523] 手の鳴るほうへ
詩人:どるとる [投票][編集]


つま先から 歩き出した
世界の果てを目指して
鳴らしてみよう 命の音を

いつか この身もだえるほどの悲しみを

まぶしいほどの生きる喜びに変えて

変えてやる

神様もいない世界は

今日も たまに

悲しい 酷く流れる血があるのなら

僕は 涙を流すだろう

それくらいしか できない

笑えない 冗談で隙間を埋めても

僕は いつの間に穴ぼこだらけ

思い出が 吹き零れてゆく

忘れてしまったのはいつかのあの場面

手の鳴るほうへ 流されてしまう

引き寄せられていく

命は やがて 来るべきさよならを知る

その場所が終点です。

2015/10/01 (Thu)

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