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どるとるの部屋


[6769] 推定スイム
詩人:どるとる [投票][編集]


よこしまなる願いが波紋のように夜に広がった

どれだけの人たちの涙や笑顔を 一身に抱いている

この街の片隅に咲いた ちっぽけな命は 宛もなく生きる

泳ぎ疲れたら たまには弱音も吐きなさい

そんな優しい言葉を本当は聞きたいんだ

誰だって 悲しみを 1つくらい抱えてて

身を捩らせるような思いで 生きてるんだ

水面に差す光 それを希望と呼ぶには
些か 不用意

不確かな推定は 終わらない 息継ぎをするまもなく朝が来てしまう

絶え間ない流れに 舟は逆らえず 行き着く夜明け

答えがあるなら それは イエスかノーだけのつまらない解答

空欄を埋めたり補うだけの答えなら心はいらない

感情のない動作でとっとと終わらせる

色のないはずの世界でもきれいに咲く花

命は命のあるべき姿のままそこにあって

体のいい箱なんかにおさまらないんだよ

計算の行き届かない世界の話をしよう
常識からまず目をそらして

電気を消そう 暗闇の中で交わす会話
見えない筈の心が呼吸している程近く

目を閉じたような世界の中にも光が

耳をふさいだような世界の中にも声が

あるようで

誰だって 悲しみを 1つくらい抱えてて

身を捩らせるような思いで 生きてるんだ

水面に差す光 それを希望と呼ぶには
些か 不用意

不確かな推定は 終わらない 息継ぎをするまもなく朝が来てしまう

このまま世界が終わってしまう。

2015/11/06 (Fri)

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