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どるとるの部屋


[6848] お疲れ電車
詩人:どるとる [投票][編集]


終電に乗る夜 真夜中をとうに過ぎて
誰かが忘れたビニール傘が寂しそうに

今にも消えそうな明かりに照らされている

電車が見えなくなるまで見送るのが
僕の小さな楽しみになっていた

改札を出ると そこは 海の底みたいに暗い

座席に 沈んで 電車に揺られて見た夢はどんな夢だろう

さっきまでのこともまるで遠い昔のような

時間の魔法で 僕は 目覚めて もう少し

あの角の向こうに
優しい家の明かり

お疲れ 電車が 今日も通ります

ガタゴト ガタゴト。

2015/11/19 (Thu)

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