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どるとるの部屋


[6946] 少年
詩人:どるとる [投票][編集]


空を見上げる小さな瞳に
あの頃の世界は 広すぎた

見るもの 聞くものすべて はじめてで
恐々だったよ何をするにも

少年の 一歩はとてもちっぽけで
期待より不安の色がにじんでいた

愛されることが 苦手で 素直になれない 何かっていうといつも
あまのじゃくで へそ曲がりで強がっていたよ
だけど 中身は空っぽだったよ

いろんなものに手を出しては
中途半端に 嫌いなものみたいに残した

食わず嫌いしていただけ わがままを言う子供のように 聞く耳なんて持てなかった

少年の心は 鋼のようだったけど 脆かったよ

愛されることが 苦手で 素直になれない 何かっていうといつも
あまのじゃくで へそ曲がりで強がっていたよ
だけど 中身は空っぽだったよ

でも 飲み干した カップの底に
残された水滴のように 揺るぎない光を秘めていた。

2015/12/02 (Wed)

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