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どるとるの部屋


[7133] 少年
詩人:どるとる [投票][編集]


吹き抜けのように 伽藍とした 廊下に

靴音が 鳴る セーラー服のスカーフが風になびく

忘れられたような 机の落書きと

転がった 折れたチョーク

机の 上の真っ白なノートと

窓がつくる 陰影

降りてくる陽射し

孤独さを隠して 走る校庭に

夕暮れの魔法で 誰も彼もが寂しくなる

オレンジ色の光の中で同じ色に染まる

下手くそな 日常描写の中に

ただ息をする 青春映画の主人公とヒロインは

名前もない少年と少女だった

シャッターが降りるその瞬間の刹那を

閉じ込めたような写実的世界。

2016/01/03 (Sun)

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