もぐらの穴みたいな地下鉄をくぐり抜けて どこまで行くの夜は なぜか今夜は優しくって冷たいはずの風さえ僕の味方なのナイトスイミングで 下手くそなクロールで夜明けを 目指す僕らは一人きりだ真っ赤な太陽 サンタモニカ海辺のマーメイド まばたきのあとの瞬間のフラッシュ わずかに香る花潮騒の メモリー 押し寄せてくる波遠い渚の秘め事 濡れた 白いシーツも美しい うなじのシャープなラインに消えて 消えてゆく。
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