詩人:どるとる | [投票][編集] |
机の上の置き手紙 君が残した
最後の雨が 消えない涙のあとになった
降り続いている 雨が濡らした明日を
僕は 必死で生きるけど
寂しさを ごまかすのが精一杯だった
やめられない煙草は 君がいなくなってから
ますます やめられなくなったよ
たまに 洗濯物を干しては 予報にない雨に濡れて
あわてて 取り込んだときには
殆ど 濡れていたけど
もう一度 干す気にはなれなかった
アパートの階段を 一段飛ばしで
かけ上がる理由を僕は 知らない
知らないというより 見えないといったほうが
正しいかもしれない
あるいは 間違っているのかもしれない
同じ今日を 生きるなら 眠る必要なんかない
きのうと同じ今日なら違いなんかない
今日が何度 おとずれても
それは少しも変わらない はみ出すこともできない僕らには
最初から 行き場なんかなかった
繰り返す日々の先
透明な時間が
いくつも 通りすぎていった
よくある幸せは 泡のようにあらわれては消えた
やめられない煙草は 君がいなくなってから
ますます やめられなくなったよ
たまに 洗濯物を干しては 予報にない雨に濡れて
あわてて 取り込んだときには
殆ど 濡れていたけど
もう一度 干す気にはなれなかった。