詩人:どるとる | [投票][編集] |
どうしようもなくなってたどり着いた夜
やることといえば自慰に耽るくらいで
締め切りのカーテンと日当たりのわるい窓
天井のシミと会話する日々
暑いなあとか寒いなあとか
季節も いつなのかわからない
失った 大切なもの
一つ一つ指で数えた
風に揺れるブランコ
明日へと 漕いでく
寂しさに 素直になれずに案の定
ふるえる羊のように朝まで泣いた
意味もなく 回る時計
息を止めたい 縁起でもない
行きたい場所は あの世です
したいこととか やるべきこととか
特にない 探そうとも思わない
遠くに見える星
一つ一つ 指で数えた
ドアを開けたり閉めたりするのが
一日の中で一番 力を使う仕事
暑いなあとか寒いなあとか
季節も いつなのかわからない
失った 大切なもの
一つ一つ指で数えた。