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どるとるの部屋


[7380] 春のたより
詩人:どるとる [投票][編集]


真っ白な ノートに花が降り積もる

手紙を綴るように 言葉をつないでく

眠るように 静まる夜明けの街並み

笑うように 泣いて
真面目な顔でおどけた

心と体が つながらない季節は過ぎてく

朝一番でポストに届いた春の便り
桜の花びらが 一枚 紛れ込んだ

手にとってみると 風に舞って
手のひらを離れ どこかに行った
どこかに行った

まばたきの隙間に 落ちた光

ほっそりとした体にしっかりとした心

優しい君には似合わない強がり

流されるように 歩いて
何度でも明けては 暮れる日々

上書きするように涙を嘘がかき消したよ

特に意味はない 強がりのせいで
流すつもりもない涙がほほを伝った

花は 雨の中でも咲いて 笑ってるように見えるのに
悲しそうに見えるよ
泣いてるように見えるよ

どれだけの言葉を 繰り返しても
もう 意味はないのです
それでも 繰り返す愛の言葉
アイラブユー アイラブユー
伝えたいよ その気持ちの半分でも いいから

朝一番でポストに届いた春の便り
桜の花びらが 一枚 紛れ込んだ

手にとってみると 風に舞って
手のひらを離れ どこかに行った
どこかに行った。

2016/02/16 (Tue)

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