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どるとるの部屋


[7394] 僕が考える飛行学
詩人:どるとる [投票][編集]


うなるエンジン アクセルを握りしめて

景色は面白いくらいに 彼方に飛ぶ

閃光のように走る 小さな体は風になる

空を飛ぶことを夢見た遠い昔の偉人は

どうすれば空を飛びたいか考えるより

空を飛んだ あとのことを考えていた

翼が目に見えるものではないとしたら

この心にも それらしいものがあって

その翼で空を飛ぶことだってできる

ふわり 体が宙に舞うような感覚が僕を 空に連れていく

思いのほか静かな心と同調するエンジン

ゆるやかなカーブを描くような軌道

景色が モザイク模様に ぼやけてる

僕は愛のなんたるかなんて知らない

同じように空のなんたるかも知らない

僕も事が済んだあとのことを考えてる

飛びたいと願う心が僕を連れ出す

知らなかったたくさんの光に出会える

描いた翼は僕に似て少し不恰好

翼を開くまでが少し 勇気がいるよ 飛び立てばあとは道なり

辞書の中にある 言葉にも 光はある

しかしながら言葉では 足りないものがある

それを埋めるように存在する 閉ざされたドアを開ける鍵

それが 所謂、想像力だ
イメージして ごらん
目を閉じて広がる闇の先にある 光にぐっと手を伸ばす 感覚

翼が目に見えるものではないとしたら

この心にも それらしいものがあって

その翼で空を飛ぶことだってできる

ふわり 体が宙に舞うような感覚が僕を 空に連れていく

一歩前の 世界に連れていく 幼いままの君を。

2016/02/18 (Thu)

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