寝惚けたように ぼんやりとして目覚めた朝に
カーテンを まず開いて こぼれる光に包まれる
白紙のままの 思い出の片隅に
咲くように 影落とすあなたの笑顔
まるで 今も昨日のように僕をあの日に返すよ
真新しく あるべきものの形をそっと
縁取って 変わらないままのあの仕草を
ストロボで焼きつけた季節よ
短すぎる命は蝉時雨 そっと夏を 染めた
神社の長い階段 川に流した送り火
二度と咲かない花火 たくさんの夜店
すべての 景色があの日の僕を 覚えてる
だから 涙が 溢れ出すんだろう。
2016/03/06 (Sun)