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どるとるの部屋


[7458] 1999年の夏
詩人:どるとる [投票][編集]


寝惚けたように ぼんやりとして目覚めた朝に
カーテンを まず開いて こぼれる光に包まれる

白紙のままの 思い出の片隅に
咲くように 影落とすあなたの笑顔

まるで 今も昨日のように僕をあの日に返すよ

真新しく あるべきものの形をそっと
縁取って 変わらないままのあの仕草を
ストロボで焼きつけた季節よ

短すぎる命は蝉時雨 そっと夏を 染めた

神社の長い階段 川に流した送り火

二度と咲かない花火 たくさんの夜店

すべての 景色があの日の僕を 覚えてる

だから 涙が 溢れ出すんだろう。

2016/03/06 (Sun)

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