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どるとるの部屋


[7502] ひとりにひとつ
詩人:どるとる [投票][編集]


河川敷に 夕日が沈む陽射しがこぼれ 川面に 反射してキラキラ光る

誰かの帰り道を そっと寂しくないように
見守る 見えないあたたかい手がある

「ただいま おかえり」 言い交わす 今日も

ひとりにひとつの1日を 歩いて来たんだね

その頑張りはきっと どこかで報われるんだ

あまりむくれないで 疲れたその体をいたわったなら

よく休めなさい 明日のために

少しだけ 日がのびたよ 五時のチャイムを聞くとお腹が鳴る

誰にも帰る場所があるといいなと 思うけど

おかえりを 言う人がいない人はどうすればいい

誰もいない 部屋におかえりを言うけど 返事はない

抱えた傷跡は 広がるばかりで 消えはしないけど

痛みと同じだけ手にしたはずの いくつかの喜びを

笑顔に変えて 明日に踏み出す力に していこう

そうして見えたものを信じればいい

ビルの影に 夕闇が見えたら
ちょっとだけ 泣きそうになる

いいんだよ我慢なんかしないで
泣きたいときは 泣くのが正解だ

涙を流しながら少しずつ
強くなることを覚えよう

ひとりにひとつの1日を 歩いて来たんだね

その頑張りはきっと どこかで報われるんだ

あまりむくれないで 疲れたその体をいたわったなら

よく休めなさい 明日のために

一人一人の見る夢が正夢になればいい

君の夢が 明日の空を彩る
ただひとつの色になるよ きれいだね。

2016/03/19 (Sat)

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