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どるとるの部屋


[7638] さよならの街まで
詩人:どるとる [投票][編集]


言葉の角が尖って大切な人たちを傷つける
僕の言葉は言葉というには甚だしい

そうやって 重ねてきた過ちを
今さら悔やんでる
負債に追われて

受け流す 傘もなく
よるべもなく
眠れない真夜中
月にさえ背を向けて
ちっとも笑えないや

よくある ドラマの最後を飾るラストシーン
ハッピーエンドにもつれ込む

わかりきった あらすじは滑稽だ
退屈であくびが出る
でも涙も流れる

くだけ散った星の
かけらが胸に刺さって
街を涙に沈める

月にさえそっぽ向かれて 寂しいや

たよりの明かり ひとつないから
ちょっとだけ ずるをしたいなあ

でも あんなに月に輝かれちゃ
悪さなんて 出来ないや

受け流す 傘もなく
よるべもなく
眠れない真夜中
月にさえ背を向けて
ちっとも笑えないや

この 行き場のない思いを 運ぶ船になって
さよならの街まで 涙と手をつないで旅に出る。

2016/04/12 (Tue)

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