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どるとるの部屋


[7639] オーバードライブ
詩人:どるとる [投票][編集]


走り出した道の上 あんなに遠くに
雲は浮かび実に気持ち良さそうだなあ

大きな口を開けて開口一番まず何を叫ぼうかな
バケモノのふりして柄じゃないのに君の名を呼んでみる

折角ここに生まれてきたんだ
誰かを愛したっていいだろう

生まれもった傷跡ごと愛してくれよ

もっと高く 飛びたいっていうなら肩車してあげよう
世界でたったひとつの展望台の完成だ

「そこからの眺めはどうだい?」

独断と偏見で世界を見渡したら
随分、不必要なものを抱えすぎている



大袈裟な 夢を語って
思いを 声にしようか
正しくもない 間違ってもない どっちつかずの半端な存在

折角の血肉体をどう使おうかなあ
誰かを 愛するために使えたなら

流れる涙も温かい灯火になる

長い長い夜が明けてゆく また振り出しからのスタートだ
繋いだ手は嫌がったって離さない

「君は僕の命を分けた存在だから」

醜く毛羽だったような 二の腕を持った僕が
大粒の涙をこぼすとき
優しい光が 心の闇を消してゆく
やっと気づいたんだ あなたが僕を 今まで愛してくれたその意味に

折角ここに生まれてきたんだ
誰かを愛したっていいだろう

生まれもった傷跡ごと愛してくれよ

もっと高く 飛びたいっていうなら肩車してあげよう
世界でたったひとつの展望台の完成だ

「そこからの眺めはどうだい?」

2016/04/12 (Tue)

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