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どるとるの部屋


[772] 長い夢
詩人:どるとる [投票][編集]


目が覚めるように始まったこの旅は
いつかまた眠るように終わるのだろう
それまでのあいだ
何をしていればいいのかな
夢を叶えるのも
誰かを愛するのも
僕にはできそうもないし
ただこのまま時に流されて死ぬのを待つのがいいのかなあなんて思う

大切なことを何か忘れているような気がする
だけれど僕にはそんなもの必要ないと思う
そのくらい前向きじゃないんだよ
この人生って長い夢に

夢を見ているならば
早く覚めてほしいな
悲しみって悪夢に
魘されているときは
いつもそう思うんだ
あまりにも悲しすぎて
こんな思いをするくらいならばいっそ死んだほうが楽だよって思ってしまう

人はね光と影に身を寄せていなきゃ生きていることさえできないんだ
だからたまに悪いこともしてしまうんだ
こんな切ない思い
抱いていることも他人はただ他人ってだけの繋がりでせせら笑うことも簡単なんだろう

今、僕は生まれたことこんなにもこんなにもうれしいんだけれどぬぐえない悲しみに涙を流してしまうんだ

あの日 手にした夢のかけら 光らなくなったらこんなものいらないと捨ててしまった僕にはもう夢も見る資格もないのさ
ほら 目覚めさせてくれよ 本当はこんな世界
ただの暗闇なんだろう

何が本当なのか
わからないから
たとえ全てが嘘でも僕はきっと気づけないでそれを信じるしかないのさ
今っていう時間さえそれを嘘か本当かを証明する見本さえないのだから
この夢もわからない
ずっと僕はそんな不思議な時間の中で
夢を見る

ただひとつだけわかってることは僕はそんな思いさえもどうでもよくなるくらい君を愛してるってこと

ただそれだけは何があってもね
つまらない夢なんて思わないのさ
たとえいつか泡となり消える人魚のような運命を辿るとしても
笑って受け入れられる
そんな夢を生まれる前から見てた気がする 遠い昔からの長い夢。

2009/12/26 (Sat)

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