夏の陽射しが 屋根に降り注いで蝉が朝から晩まで鳴いている庭の池 跳ねた鯉 その瞬間の美しさを写した ポラロイド思い出が 畦道を駆け抜けて風になってくイメージ 抱いた深呼吸のあとぐっとペダルを 前に漕ぎ出すその力で 走り出す自転車回る前輪を 追いかける 後輪チェーンは 好調に回転をする蚊取り線香 悩ましく 煙をあげる水筒に入れた麦茶の氷が溶ける入道雲を広げた空がぐっと近くなるああ夏だ くどくどした説明はいらない。
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