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どるとるの部屋


[7885] アイラブユー
詩人:どるとる [投票][編集]


言葉が見つからないから とりあえず
アイラブユー ごまかすように呟いた

真夜中のコンビニ がらがらの店内見渡して

なんだか人恋しさに 泣きそうになる

セックスの経験人数とか
一年間の自殺件数とか

需要と供給を繰り返す社会に貢献

大量生産 大量消費
幸せも 同じレーンで 作ってくれないかな

ある者は 六本木ヒルズのビルから
社長になって世俗を見渡して悦に浸る

ある者は 職にもあぶれて腹をすかせてる
飯を食ったのはいつだったか覚えてない

正しく生きようとすればするほど
裏切られ 足元見られ煙たがられ

カッコ悪いと指を差されて笑われて
何が正しいのかも曖昧になるんだよ

星ひとつない夜空に吸い込まれそうな
思いはやがて次第に僕の全てになった

全て失って何が残されているんだろう
何を得たのかも把握していない

カレンダーの休日の少なさにため息が止まらない

下らないことで最近よく落ち込む

未開の地への憧れとか
まだ見てない映画の内容とか

一見意味のないもの同士が磁石みたいに
引き合って 付箋を回収するみたいに つながってく

ある者は 人生に絶望し20そこらで死を選び 命を粗末にする

ある者は マルチな才能で その業界でトップに立ち 成功をおさめる

僕らしくいようとすればするほど
僕から遠ざかってく気がしてる

それでも人のためを思って 働いたって
報われることもなく損してばかりいる

残ってるものはないかとポケットを探る
パンドラの底にもあった希望はなかった

絶望を味わうと些か ふつうの幸せが
あり得ないほど大げさな幸せに変わる

仕事のあとの一杯のビールが天国に俺を連れて行ってくれる

このままもう少しこの酔いの余韻を味わっていたい

麻酔のように悲しみをぼやかしてくれるから。

2016/05/27 (Fri)

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