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どるとるの部屋


[7911] 観覧車
詩人:どるとる [投票][編集]


夜を見下ろす 街の小さな遊園地の観覧車
ここから見ると 宝石を散りばめたように
街並みは 光り輝いてとてもきれいだね

手をにぎって 抱きしめて
どれだけの時を 生きても
ただそばにいるだけしかできない
つないだ手を 頼りなさが緩めてしまう

君のいる世界で明日も笑っていたい
君が泣くのなら 一緒に泣きたい

君の笑顔ばかり見てるんじゃなく
ちゃんと涙にも目をくばって

君がそばにいてほしいときに
隣にいれる そんな僕になりたい

沢山の幸せを見守るように回るゴンドラ
少し風にあおられて小さく揺れたとき
恐いと泣いた君は確かに女の子だった

強がってみたり 弱音吐いたり
嘘をついたり 疑ったり
あなたという人がどんな人なのか
今は 手探りで知ろうとしてるんだよ

君の笑える世界を明日も提供するよ
涙が流れるのなら一緒に片付けて

少しでも生きることに前向きになれる
そんな君でいてほしいと 思ってる

君が世界で一番 愛してる人になりたい
僕が世界で一番 君を愛しているように

そして ゴンドラは すぐに地上に着いてしまう
それまでの間の わずかな 時間
人生によく似ているね
高いところからの眺めは
人の営みを 見下ろしてる
そこには 到底僕などでは
わからない 悲しみや喜びがあるのだろう

君のいる世界で明日も笑っていたい
君が泣くのなら 一緒に泣きたい

君の笑顔ばかり見てるんじゃなく
ちゃんと涙にも目をくばって

君がそばにいてほしいときに
隣にいれる そんな僕になりたい

目を閉じても 耳をふさいでも
消えない君の声を探してるよ

僕の手を包むように優しく にぎる
君の ぬくもりが唯一の明かりさ。

2016/06/03 (Fri)

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