詩人:どるとる | [投票][編集] |
雨空を見上げながら 君はふと
ため息吐いて 下り電車を待っている
何かを話そうと 口を開いてみるけど
こんな時に限って僕は無口になるんだ
そっちに行ったらまた電話頂戴ね
なんて素っ気ないことしか言えなかった
僕のこの気持ちだけ取り残されたまま
やがて電車は二人を引き裂いてゆく
ぬくもりを失いすぐに冷えていく手
その瞬間の切なさを空は見てたのかな
次第に雨足は強くなって窓に映る君の顔も見えない
だけどおかしいね僕には泣いてるってわかった
ふるさとの街で見る空と東京の街で見る空は
同じ空なのにどこかがやっぱり違うね
次の誕生日には 間違いなく会えるかな
約束できないのが とても悲しいね
仕事に忙殺されてく 日々の中で 互いを思う時間だけが 二人が二人になれるんだ
思い出すよあの小雨の 降っていたホーム
君の 最後の涙だけがやたら 残ってる
もう離すまいとつかんだはずの手を
離すときが 来ることをわかってたように
するりと結ばれた手は難なくほどけていく
だけど二人にはわかってる また会えること
なかなか会えずにいる今は
愛想笑いも悲しみに変わるけど
この胸に重ねた思い出があるから
平気とはいかないまでも大丈夫だよ
カレンダーに付けた来週の土曜日
日付を囲うように記された丸印
僕のこの気持ちだけ残されたまま
やがて電車は二人を引き裂いてゆく
ぬくもりを失って冷えていく手
その瞬間の切なさを空は見てたのかな
次第に雨足は強くなって窓に映る君の顔も見えない
だけどおかしいね僕には泣いてるってわかった
だから、僕だけでも笑って 泣きそうな僕を引っ込めた。