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どるとるの部屋


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詩人:どるとる [投票][編集]


少し無理やりつないだ手を振りほどいて君は僕を追い抜いていく
思えばそんな出来損ないの恋だった

求めれば求めるほどに 離れていく気がした心
気づいたんだ 君の中にはもう僕への愛がないこと

ひらり ひらり 風に舞いながら落ちる
桜の花びらが 涙に見えた日に 別れた

二人が歩むのは別々の未来 僕は君の思い描く未来には どうやらいないみたいだ

さよならを言ったかどうかも覚えていないほど
憔悴したような僕はため息ばかりついてた
このまま一生人を愛せない気がした

最終の愛に つまずいた痛手が
人を愛することや人に愛されることに
恐れを抱かせるなんて思わずに

たとえば二人が出会ったあの日のように
またいつか誰かを心の底から愛せるかな

君と出来なかったこと 誓えなかった永遠を
本の続きを読むように始められたなら

駅前の桜も 満開になって
思い出すのは 君の笑った顔
もう二度と見れないあの仕種
手のひらに 落ちる花びらが
また風に運ばれ 何処かへ 行ってしまう

ひらり ひらり 風に舞いながら落ちる
桜の花びらが 涙に見えた日に 別れた

二人が歩むのは別々の未来 僕は君の思い描く未来には どうやらいないみたいだ。

2016/06/24 (Fri)

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