詩人:どるとる | [投票][編集] |
あの人は 誰を待っているのかなあ
さっきからそわそわして落ち着きがない
時計ばかりとにらめっこしてさ
待ち合わせてる人が来ないのかな
何となく気になってしまうのはなぜだろう
それぞれがそれぞれの夜を 過ごしてて
きっと笑ってたり泣いたり それは実に様々だ
電車の窓から見える明かりの一つ一つに
異なるその人だけの暮らしが あって
もしかしたら大切な人がいて
たまには愛してるなんて 言うのかなあ
そんなことを思うとなんだか 人間も
捨てたもんじゃないと幸せな気持ちになる
待ち合わせしてる人がやっと来て
手をつなぎながらその場をあとにする
どうかあの人が幸せでありますように
そう願う僕はずいぶんと余裕があります
悲しいことはありますが今のところ無傷だ
明日になったら今日の涙なんて忘れちゃっててまた のんきにあくびなんてしてるだろう
目を閉じて 浮かぶ思い出の中に いる人が
僕にささやくよ いつかのアイラブユー
君が誰かに 愛をささやくように
僕もまた 誰かに愛をささやくよ
いつもと何も変わらない いつもと同じ夜 でもどこか特別な夜なんだ
通りすぎる風景はページを捲るように移り変わっていく
立ち止まったままなのに時計は足早に走っていく
明日も夜明けが来ることを願って
電車の窓から見える明かりの一つ一つに
異なるその人だけの暮らしが あって
もしかしたら大切な人がいて
たまには愛してるなんて 言うのかなあ
そんなことを思うとなんだか 人間も
捨てたもんじゃないと幸せな気持ちになる。