詩人:どるとる | [投票][編集] |
草の影で雨上がりを待つ
猫の尻尾が三日月を撫でている
なぜか胸がときめいているのは
理由のない喜びのせいでしょう
この世界を 濡らす悲しみを
笑い飛ばすような 出来事を
期待したって いいだろう
笑いながら 泣きながら過ぎてく日々を
指折り数えては ため息ばかりついている
頼んでもないのには夜はまた明けてく
寝ぼけ眼の猫も今長い夢から覚めた
蓮の葉っぱを頭に乗せて
雨の中走ってく 君は一人で
少しばかりシャイなもんだから
優しくされた日には赤く染まるよ
双眼鏡越し覗きこんで見えるほど
未来は近くはないのだと知る
ならばゆっくりでいいだろう
珈琲でも飲みながらホット一息いれて
見上げた夜空に輝く星を残らず数えて
この世界にあるはずの綺麗なものを
誰かと探す宛のない旅が今、始まる
ゆらり 雲は移ろい 季節を 染めてく色
言葉になんて出来ない気持ちになる
だから笑うんだ この喜びにこたえて
笑いながら 泣きながら過ぎてく日々を
指折り数えては ため息ばかりついている
頼んでもないのには夜はまた明けてく
寝ぼけ眼の猫も今長い夢から覚めた。