ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > むすんでひらいて

どるとるの部屋


[8348] むすんでひらいて
詩人:どるとる [投票][編集]


永遠に 離したくないと つないだ手を
どうして僕らは 離したがってるんだろう

むすんでひらいて 繰り返した 日々は
いつの間にか 大切な思い出に変わってた

ふとしたことで君が笑えば幸せになんて 簡単になれた気がしたよ

余計な言葉なんて多分僕らにはいらないんだろう
あの頃の僕らには もう願っても戻れない
でも忘れないで
どれだけ時間があっても足らない 今が確かにあったこと

暮れる街並み 寒がる右手を 見つめて
気づいた 寂しさは本物だ

笑って泣いて たまには怒ってみたりね
まだ知らない君を 知ったときの喜びは

同時に知らなかった自分を 知ることが出来たよ ありがとう

季節は ゆっくりと過ぎていって
見上げた空は高くておまけに 透き通っている
記憶には録画機能なんて付いてないからすぐに忘れるよ でも残るものもある

瞼に焼き付けた 君の涙を
そのあとの 笑顔を
どうやら僕では
背負いきれなかったみたいだ
ごめんだなんて 言葉は言わないけど
君との 日々は 無駄なんかじゃない
もらった愛は 返せない
でも本当は返したくないんだろう

余計な言葉なんて多分僕らにはいらないんだろう
あの頃の僕らには もう願っても戻れない
でも忘れないで
どれだけ時間があっても足らない 今が確かにあったこと

そしてそんな時間はもう 二度と味わえないこと

今、静かにつながれた手が ほどけてく。

2016/10/15 (Sat)

前頁] [どるとるの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -