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どるとるの部屋


[8355] 夜明けまえ
詩人:どるとる [投票][編集]


まだ夜明け前の 町は 吐き出す溜め息さえ
白く染まって 一人で歩くには ちょっと
寒くて 凍えてしまうね
だから 君のぬくもりが恋しくなるんだ
差し出した手を 迷いもなく
つないでくれたら いいな

見上げた瞳に輝く星を 数えながら
ゆっくりと 歩いていく 夜明け前

名前なんて 知らないけどとてもきれいだ
いつの間にか 知らないうちにつないでる手

ほどけないように強く握りしめたら
君が 痛いよって幸せそうに笑った

その笑顔だけは 誰にも渡せないなと 思った

似合わない 愛の言葉 耳元でささやいて
何どうしたの?って君が 驚いてる
僕の企みは 成功したんじゃないかな
ほどけないように 離さないように
蝶々の形した結びめをひとつ 作った

君を幸せにするにはどうしたらいいんだろう
答えあわせばかりしてる 自問自答の毎日

今はまだわからないことも わかるかな
一口には語れない愛と 僕は向き合ってる

いつになるかなわからない途方もない話だけど
君を名実共に幸せにするから

つがいの鳥がビルの屋上から
どこかへ飛び立っていく
小さくなって もう見えない
そのあと 日が昇ってきて
照らされた町は 少しずつ
賑やかさを取り戻してく
僕は洗濯物を干す
君の 背中を 愛しそうにこっそり眺めてる
そんな時間が 好きなんだ

見上げた瞳に輝く星を 数えながら
ゆっくりと 歩いていく 夜明け前

名前なんて 知らないけどとてもきれいだ
いつの間にか 知らないうちにつないでる手

ほどけないように強く握りしめたら
君が 痛いよって幸せそうに笑った。

2016/10/15 (Sat)

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