重力が空から音もなく降りてきて数多の生き物を地面に縛りつけている獣は 野を駆け回り補食を 繰り返す名もない文明の中にある小さな暮らし重力の中にいてもまだ荷物から解放されない僕らは 鉛のような悲しみを 抱えては空を見上げ 何度でもきりもなく 死にたいと思うだろう。
[前頁] [どるとるの部屋] [次頁]