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どるとるの部屋


[8394] 愛してる
詩人:どるとる [投票][編集]


愛してる ただそれだけを 伝えるために
人はいくらでも 悩んで迷ったりする

何のために 繰り返してきた日々なのか
砂時計は 絶えず落ち続けてゆくのに

残された時間も そうは長くないから
そろそろ 誰かじゃなく あなただけを
そんなふうに思える人と出会わなければ

僕にはいるだろうか
自分より 大切にできる人が
忙しい 日々を 軽く笑い飛ばせるくらいの
笑顔を見せる あなた
おはよう おやすみ
ごめんね ありがとう
積み重ねる ごく当たり前な 会話も
歌のように 聞き入ってしまうんだろうな
そしてたまに くれる愛してるの言葉で
もう 僕は のぼせ上がってしまうよ

幸福という結末にたどり着くために
手をつなぐことやキスを覚えていく

面倒なんて言わずにやってみることだ
上手い下手は この際見ないでいいよ

同じテーブルを囲んで たいして上手くもない手料理と
相変わらずの 似合わない笑顔
飽きるほどの 幸せな毎日

退屈と 平行して 幸せがあるのなら
そんな毎日も 悪くはない
スプーンとフォークの関係
いつでも 寄り添ってないと
スープも スパゲッティも食べられない
それくらいのもんだと 愛を貶したあとで
たまに ぞっとするくらいの幸せに溺れ
もう 僕はその虜になってしまうよ

愛してる その一言はもはや 呪いのよう
僕を 捕らえる 見えない 檻

僕にはいるだろうか
自分より 大切にできる人が
忙しい 日々を 軽く笑い飛ばせるくらいの
笑顔を見せる あなた
おはよう おやすみ
ごめんね ありがとう
積み重ねる ごく当たり前な 会話も
歌のように 聞き入ってしまうんだろうな
そしてたまに くれる愛してるの言葉で
もう 僕は のぼせ上がってしまうよ。

2016/10/30 (Sun)

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