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どるとるの部屋


[905] 世界でいちばん短いラブソング
詩人:どるとる [投票][編集]


いつもの別れ際
手渡しで君がくれた甘い甘いキャンデー
あめ玉を口の中で転がすと淡い恋のミルク味
少しかみ砕くと中からじわりと溶け出す酸っぱい酸っぱいイチゴ味

それはまるで恋のようにこの僕を 包み込んでゆく

はじめての恋をした
それは甘くて時に酸っぱい
何度 君の名を呼んでも 飽き足らない
いくら 君と見つめ合っても 胸の鼓動は止まらない

愛してる…愛してる
そんなチンケな言葉以上の思いをこめて
君を愛したい
全身全霊で

甘く切ないキャンデーみたいな恋はやがて時の流れの彼方でせき止められて 跡形も消えてなくなるだろう
でもまほろばの時間の中で 僕らは僕らだけの時間をかみしめよう 僕と君がそれを描いてゆくのさ
へたくそだって不器用だっていい
僕らが幸せになれるならそれは愛と何も変わらないから

僕が僕に抱く愛以上に君を愛すから
受け止めて
君にしか聞こえない
ラブソング
世界でいちばん短いラブソング
一番も二番もないたった一言の言葉
愛してる…

やっと言えたね
でもまだ終わらないよ

夕暮れの空に 涙がこぼれて 水彩絵の具のようににじんでゆくよ
そして雨も上がって
きれいな虹が空に架かる

さあ 君の手をとってゆく宛のない未来へ
白紙の地図を旅しよう

愛さえあれば何もいらないから。

2010/01/17 (Sun)

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