詩人:どるとる | [投票][編集] |
春をこえて花開くはずのつぼみ
僕にはひとつも咲くつぼみはなかった
愛する人ははじまりの季節の手前で桜が咲くより前に溶けるように消えた
僕は求めすぎていたのかもしれない
君のそんな気持ちを見透かせず
自分が自分で嫌いになってしまったよ
桜のあのきれいな色
僕の瞳に今 咲き誇る
はじまりの季節はもうすぐそこまで来てるのに始まるものなど何もなく
ただ僕は終わった恋を引きずりながら未練がましく 生きてるだけの愚か者さ
咲いては散る花の運命を恋と結んだなら
別れることも運命だったのだろうか
今、そう思う
桜の季節はもう来てしまうよ 目の前だよ
それなのに 肝心の君はいなくて 寂しさや切なさをそして喜びを分け合う人もいない
桜よ 咲かないで
僕を 傷つけないで
はじまりの季節に始まるものなど何もない僕にはただの春だから
はじまりの季節はもうすぐそこまで来てるのに始まるものなど何もなく
そう僕は終わった恋を引きずりながら未練がましく 生きてるだけの大馬鹿者
桜は咲くために
咲く
僕はなんのために
生きているのか
そして生きてくのか
わからなくなったよ…
今 立ち止まる春の手前
つま先 踏み込めず
ただ悲しくて
ひとり 泣き崩れる
はじまりの季節
だけれど僕には
始まるものなど
何もないから
ただの春
桜が咲くことさえ
何が美しいのか
そんなセリフも
簡単に吐ける
愚か者
どうして僕は君を傷つけてしまったんだろう
追憶の季節
今記憶をたどりよみがえる
そこに見えるのは悲しい恋の終わり
そして楽しかった君との日々。