詩人:Ray | [投票][編集] |
『あなた』がいて
あたしのなかは
良い意味でも
悪い意味でも
侵食されているの。
やけに
『現実味』がない 毎日。
フワフワとして
『現実』と『そうでない』処の 狭間で
ギリギリのラインの上で
必死に あたし
こらえてるの。
何をしても 浮ついてる。
どうしても
あたしは『あたし』を変えられなくて
それでも
そんな『あたし』を受け入れてくれる
『あなた』に埋もれて
フワフワしてる。
あたしは たぶん
あなたしか求めない。
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どんなに
愛したって
どんなに
この気持ちに嘘はないって思ったって
いつか必ず
人間の思いは変わり果てるものなんだって
あたしは いつも
あなたを愛してると思うたび
思い出してしまうの。
ずっと一緒にいようねって
ずっとずっと大好きだよって
耳元で囁かれても、
愛たっぷりのキスをくれても
いつか あなたも
あたしを置いて行ってしまうんじゃないかって
思いがよぎって
哀しくなる。
信じる信じないの問題じゃないの。
人の思いに
永遠なんて無いと
あたしは知っているだけ。
ねぇ それでも
ずっと一緒に
いれたらいいね。
冷めた心でも
知りすぎた心でも
やっぱり
あたしは そう願う。
‘変わらない愛’を
あなたに
求むの。
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とても静かな
静かな夜。
好きな音だけが
耳に届いて
好く人とだけ
繋がって
心には
何も想うことはなくて。
しんと冷える空気が
愛おしくて
目に映る夜空が
やけに澄んで見えて
喉も潤って
指先は あたたかい。
そんな夜が
やけに 恋しい。
寂しい と思う心
誰かを想う心
誰かを求めて
誰かと繋がっていたいと
願う心
傷付いて 悩んで
考えて 痛む心。
そんな たくさんの心
全部 失くなればいいと
そんなふうに
思うと
とても静かな
静かな夜が
恋しくて たまらなくなる。
誰をも 想わずに求めずに
誰かと 繋がることもなく
ただ
カラッポな心が安らぐままに
ひとつの夜を越せたら
どんなに
楽だろうかと 思うと
とても静かな
静かな夜が
恋しくて たまらなくなる。
ねぇ でも人間は
そんなの
できっこないってこと
皮肉にも
僕は知ってしまっているから
だから今夜も
涙を流すの。
皮肉にも
その涙が
あたたかいことを知って
とても静かな
静かな夜を
君を想って
越えていくの。
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二人 出会えた奇跡を
乾杯し合える
そんな夜に 出合えたら
どんなに素敵かな。
空回りして
先走って
自滅して
いつも そんなんで
結局は 手は繋がれなくて。
涙はいつも 一人分。
誰を 想っても
誰に すがっても。
涙は 一人分だからこそ
多く感じるの。
濡れる枕は
ただ冷たくなって
余計に涙の重さを感じるの。
もし 涙を流すそのときに
そこに 手があったなら
体温と 優しさで
涙は 温かさに変わるよね。
そしたら きっと
その涙も 軽くなるの。
綺麗になるの。
愛のある手で
拭われた 涙は
そこではじめて
二人分になるの。
流した涙の分だけ
身体を愛で潤して
出会えた奇跡を喜び合えたなら
二人にとって
それ以上に
幸福な夜は 他にないの。
乾杯の言葉は いつだって
『ありがとう』。
そんな素敵な二人が
今夜
この世界にいることに
『おめでとう』。
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シャンシャンと
耳元で音が響く。
『あなたが好きだよ』って
心の底から
“間違いじゃない”って
あなたの隣で
そうおもうあたしは
なんて
勝手なんだろうって
なんでこの心は
こんなにずるくて
いいかげんなんだろうって
なんで
こんなに
好きなんだろうって
なにが違うんだろうって
あたしは
いったいなにがしたいんだろうって
ずっと 考えてたよ。
だれをおもっても
あなたには
かなわなくて
どうして
こんなに
切ないんだろうって
どうせなら もう
全部消えてなくなってほしくて
全部消えたら
また0からやり直せるんじゃないかって
かなしいだけじゃ
やりきれなくて
寂しいだけじゃ
こわれそうになるばっかりで
こんな気持ちは
いつ失くなるんだろう。
なんのために
いまのこの気持ちがあるのかわからないまま
あたしは
今日もあなたをおもって
眠りにつくの。
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ずっとぼやけてた視界を拭った。
心の中にも 瞳があるなら
あたしのそれは
たぶん ずっと
視力が悪かったの。
どうしても
強がって 嫌がって
あなたを見ないようにした。
どうしても
恐くて 怯えて
あなたのそばでは
目をつむってた。
だって
あなたを見ると
こんなにも
あたしの心は泣きそうになるの。
あなたのそばで
しっかりと目を見開けば
こんなにも
あたしの心は何かを叫ぶの。
それを 知ってた
あたしはそれでも
何もしなかった。
自分に嘘をつくのはやめようって思ったとき
はじめて
あたしは
心の中の瞳を綺麗にした。
そしたらね
やっぱりそこには
あなたが映ってて
いつだって
あなたを映し出していて
そのなかに
やっと笑えたようなあたしが居たの。
ねぇ そんなふうにして
あたしはきっとこれからも
あなたをすきでいるんだと思うの。
あたしの瞳に映るあなた
いつだって
その姿が
『あたしの好きな人』に
解釈されますように。
もう届かなくても
二度と
触れることはなくても
あなたのそばで
ずっと
自分の気持ちに正直でいたい。
目をこらして
ときに泣いても
ただ
あなたを見てるよ。
もう この瞳が
汚れることがないように。
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ほらね 君はいつだって
僕をそんな眼で見るじゃないか
僕が笑っていようが
泣いていようが
僕を見る君の眼は
いつだって同じじゃないか
「わかってよ」だなんて言わない だけど
僕は これでも人間だから
僕がかなしむ心を持つ以上
素直になれない
優しくできない
だってそうだろ
僕は
ロボットじゃないんだから
誰をも受け入れない 君が
その殻を壊さないかぎり
誰も微笑まない
誰も涙を見せることはない
それがどんなに寂しいことか
ロボットの君には
わからないかな。
ねぇ 一度だっていいから
人間になってごらんよ
ロボットの君が肩を落として
小さくなって
誰かにすがる
そんな君を見てみたい
嘲笑じゃないよ
ただ
人間も そうそう悪いもんじゃないってこと
君にも知ってほしいんだ。
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「うん。 それで?」
君は言った
そのとき
世界で一番嫌な言葉だと思った。
「うん、それで?」
もし君が言うなら
「うん、だからね…」と
僕は続けるだろう。
もしも月に行けたら
そこから宇宙を見下ろして
地球を携えて
「ちっぽけだなぁ」と
笑ってやろう
今までのうす汚れた人生を
僕らなんかが笑ってやろうよ
「この世に美しいものなんてない」と君は言う
だったら いいよ
そんなもの
探さなきゃいいさ
僕らの眼はいつからか
世間をまっすぐに見れなくなった
でもね
かすんだ瞳で眺める君は
美しいよ。
もしも月に行けたら
そこから宇宙を見下ろして
うさぎたちと仲良くなって
いっしょに笑って
楽しく遊ぼう
「お腹がすいたらうさぎを焼いて食おう
イケるかもしれない、
兎肉とか。」
そう言ったら
君は笑ったね。
どんな汚い
どんな情けない
どんなみっともない
人生だってさ
笑ってりゃいいんだよ
僕は君といればそう思える
ほら こんな男が
こんな台詞言えちゃうんだぜ?
そう言ったら
君は涙を流した。
「この世に美しいものなんてない」と君は言う
だったら いいよ
そんなもの
誰かにくれてやれ
汚れた僕らの眼にはもう
美しいものなんて映らない。
「ただ 君の笑顔だけは
僕にとって
とても美しいよ」
そう言ったら
君はまた 笑ったね。
肩を叩きながら
宇宙のはるか片隅で
ああ やっぱり僕は
君の笑顔が
こんなにも 好きなんだ。
もしも月に行けたら
そこから宇宙を見下ろして
二人いっしょに笑おう
声を張り上げて
これ以上ないだろってぐらいのバカさで
ずっとずっと
笑っていよう
ほらね 僕は
君の笑顔が
こんなにも好きなんだ。
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瞳を あけるのが
こわいくらいに
あなたのことが
大事だと 思った。
人間の 汚い部分を見た。
時の流れを憎んで
人との
かかわり合いに
ひどく怯えた。
誰かが
誰かの事を 言う。
ささいな 批判 意見
会話 空気 沈黙
笑顔と 作り笑顔。
気遣い 思いやり
汚れた 優しさ。
人間て
どうして こんなに
不器用で
かなしいんだろう。
自分も
同じ 人間であることが
こわくて 悔しかった。
誰かと
同じ 空気のなかに居て
こんなに
違和感を 憶えたのは
きっと はじめてで
そこが
あたしの『居場所』であることを
ひどく疑った。
それは きっと
あたしのいる場所が
まだ
『道のとちゅう』であるが故。
「そんなふうにはなりたくない」と
本気で思った。
信頼は 姿を消し
ただ かなしみが残った。
あなたが
何を想うかは
あたしも知らない
だけど
ただ あたしには
あなたが
大事であるという 事実。
あたしはね
絶対に
きれいな 人間になるよ。
誰かからしたら
幼くて
汚いかもしれないけど
あたしはね。
きれいな 人間になるよ。
ね、 あたしは
あなたのことが
こんなにも
大事なんだ。
瞳をとじて
ただ それだけを 想う
あたしの心は
まだ
透明でありますように。
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あたたかくて
切ない。
春をこえた
タンポポが
綿毛を身にまとい
少しずつ
少しずつ
ただ
ひたすらに風を待って
身を
軽くしていく。
最後のひとつが
なくなるまで
タンポポは
ずっと
春を感じたまま
ずっと
そこにいる。
ただ
ひたすらに風を待って
自分から
手放すことなんか
できないで
ただ
ずっと
風を待って
そこにいる。
あなたの隣で
あたしはいつも
そんなかんじ。
ただ
ひたすらに風を待って
「あなた」が
あたしのなかから
なくなるまで
ずっと
ここにいる。
自分からは
なにも
できないで
ただ
ひたすらに
あなたの隣で
風を待つ。
いつか
綿毛が
すべてなくなって
身が軽くなったタンポポが
次の春にも
また
元気いっぱい
咲けるように。
秋をこえて
冬をしのいで
春になったら
また
元気いっぱい
笑えるように。