詩人:Ray | [投票][編集] |
なんでこんなにたくさんのひとがいるんだろう。
帰りの電車
混み合った喫茶店
あたしの住む町は
たいして大きくもないのに
毎朝 毎晩
本当にたくさんのひとが行き来してる。
席を譲り合ったり
肩がぶつかったり
いつだって 皆
自分の居場所
進む道を探すことで
精一杯だ。
あぁ、どうせなら
こんなにたくさんのひと
みんないっぺんに
いなくなっちゃえば
いいのにと 思った。
だけど あたしは
この世界の権力者でも
独裁者でもないから
そんなこと
出来るわけもないんだけど
ただ
こんなにたくさんのひとがいるのに
あたしが知るひとは
ほんの一握りしかいないってこと、
毎朝 毎晩
これだけたくさんのひととすれ違ったって
会いたいと願うひとには
ちっとも会えないってこと、
それが 今日身に染みて
ただ 痛かっただけ。
ただ 寂しかっただけ。
笑うことも出来ないのに
涙も流せなくて
喧騒の中
ただひたすらに
乗り換えのホームに
足を進めた。
あぁ、なんでこんなに
たくさんのひとがいるんだろう。。。