ホーム > 詩人の部屋 > Rayの部屋 > 夢

Rayの部屋


[381] 
詩人:Ray [投票][編集]

いつからか

哀しい夢を見るようになった。



そこは 温かいばしょ


あたしは
とても幸福を感じていて


笑いながら
誰かの胸に飛び込む。



そのひとは優しく
でも強く


あたしを抱きしめてくれて



あたしは
大きな幸福に包まれる




音は何も聞こえない

けど



涙が出るほどに
そのひとが愛しくて



まるで あたしの脳内で


やわらかく優しいメロディーが

壮大に流れているようで



こんな幸福が
こんな温かいばしょが

まだこの世界にあったんだと

あたしはとても嬉しくなる。




そのひとの胸は
温かくて 安らぎを与えてくれて


そのひとの腕は
大きくて 優しい。



あぁ ほんとうに
大好きだよ って


言おうとして

顔を上げると



そこで いつも
目が覚める。



音の無い世界に
音を作れば

そこで その世界は
壊れる。




目が覚めたあたしの中には



ただ 愛しさと切なさが残るだけ



なんて優しい
なんて幸福な夢

だけど



夢だからこそ
哀しい夢。



だけどやっぱり


今夜も

あなたに逢いたい。



2005/11/02 (Wed)

前頁] [Rayの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -