詩人:Ray | [投票][得票][編集] |
もし好きにならなかったら
こんなに考えたり
悩んだり苦しんだり
辛いって感じたりすることもなかったんだよね。
だけど
そう思っても
『好きにならなきゃよかった』とは
絶対に思わないあたしは
ちょっと偉いかな、なんて思う。
あなたのおかげで
毎日が楽しくて
幸せで、嬉しい。
まるで
目に映る世界が
色を塗り直されたかのように
キラキラ輝いて見える。
あなたを好きなだけで
そばにいられるだけで
こんなにも
幸せを感じられるあたしは
間違いなく幸福者なんだって
思えてたのに。
あたしが 唯一
幸福者であることを
忘れるのは、
あなたに対して
望んでしまったとき。
あたしを好きでいてほしい。
あたしを選んでほしい。
どうしてあたし以外の誰かなんているの?
どうして 迷うの?
どうして あたしの存在は大きくなれないの?
って
十分 幸福者なのに
悲劇のヒロイン気取りになってしまうとき。
こんなに
あなたを好きでいられる自分が
いまここにいるだけで、十分なのに。
どうしてなんだろう。
醜い自分が
またあたしを
蝕んでいく。