セロファンテープにきみの唇のあとゆびでなぞるそんなことで憂いはおびてすくわれる 美しさであるべきすがたとはきっと曖昧だけれども 余韻かもしれない誰かが過ぎ去った 香りかも知れない誰にも気づかれない 花の一雫かもしれない枯れ木の道ばたに埋もれたレモンかもしれない微睡み 時間 紅ルージュ さよなら 壊れた指針靴紐ほどけたコンバース過ぎ去った後にしか生まれないしがない余響の様な微笑みをぼくは大切にしたい
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