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壬治の部屋


[4] Lilac
詩人:壬治 [投票][得票][編集]

燃え盛っていたはずの
あの情熱が
本能が求めた幻想は
憂鬱の風にかき消され...
最後の炎、はかなく滲む

愛したひとの
シルエットが浮かぶたび
僕らはすこし...
戸惑いを知るけど

どうせならば
こんな場所じゃなく
満足できる終わりに
初めて頷きたいだけ

ボロボロになるまで...
ぶっ倒れるように
沈み込んだベッドの
奥に待つ夢想へ...

ライラック色の空
誓いごとずっと遠くに
忘却の彼方に...
ぜんぶぜんぶ放り投げ

自分のことの総てを
コントロールできずとも
感情の渦に飲まれる
そんな日も許したいだけ

そのまま泳ごう...
逆行のストレンジャー
それはそれで思い出の
一部になるから

どうせならば
ツマラナイ現実よりも
望んだ夢の中で
死なせておくれ...

愛するひとのために
活かしておくれ...!

2015/04/28 (Tue)

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