詩人:かし | [投票][編集] |
誰かにそう思われたから
私は熱を奪われてしまうのだろうか
自分の、他人のなんてことない行動が
閉ざした扉に光をあてる
皮を撫でてゆくだけの風が
私の身体をすり抜けて
心を奪い去って行く
何も考えることが出来なくなる
ぽっかりと穴が空き
私は沈んで行く
分かっているんじゃないんだろうか
誰かがお前に傷付いて
そして消え去ってしまえばいいって
そう思ったことも
理由は自分の及ぶところではないことも
うなされて汗をかいて
目を開ければ光る星が眩しくて
誰か遠ざけてくれないか
もう閉めきって空は
青色が滲んで境界をなくしてゆく
風はもう吹くことはない
もう奪われる熱すらない