詩人:はちざえもん | [投票][得票][編集] |
僕はその様をどう表そう そう思い悩む時間 或いは唯一、喜びを見出せる時間
色とりどりの花が乱れ咲き 地表は花だらけとなった
人は滅んでしまった
導かれるまま 光る魚影を追いかけて やがて深海へと辿り着いた
春夏秋冬 巡るように浮泡は昇る
漆黒の闇に抱かれて、無音の海に包まれて、
思い起こすのはいつも同じ 花咲き誇る そこに至るまでの物語
燃え尽きた星が消えてなくなるように
考えることをやめた人間は、自ら滅び去るのかもしれない
爆風は咲き誇り 地表に降り注ぐ
光の届かない深海で ふと木漏れ日のような眩さを感じる事がある
眉唾傾げた骸が語る
「結い残した念が きらりと光ることがある それがあの光の正体さ
地表の光が懐かしく思えても 何度も仰ぎ見てはならない
いずれ喰われて 目を焼かれ そのうち存在すら希薄になってしまうから」