わたしがあなたをすきなことは、わたしが1番知っていた。でも、2番めはあなただったのかもしれない。だから、その時誰もいない教室で壁を背にしと咄嗟に目を暝ったわたしに触れた何かが窓から吹き込む風だったのかあなたの唇だったのか、一生分からなくたっていいとおもう。きゅ、と握られた手だけでわたしにはもう十分だった。
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