詩人:タンバリン | [投票][編集] |
息を思いっきり吸い込んで、煙草を口にする。
息を吐いてる時間だけ炎が上がったし、
紫の煙はたちこめたまま。
魔法瓶が宙に浮いたね
そんな事があったよね
肋骨にヒビが入ったトカゲ達
次々にウイスキーに。
偉そうに過去を振り返る様に、
何年前の君も今をさげすんでるよ。
革靴は声をあげてる。
誰もに無視された、雲の気持ち。
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川沿い、ずっと。
湿気た水上公園
川を何度も渡り直した。
せせらぎに佇んで、トンボと遊んだ。
道のない、草むらも歩いた。
長い距離を、スーツで。
エンストした乗り物と一緒に、おじさんが声を掛けて来た。
「やっぱり、あんたも迷子か。」
苦笑い、どうせ本心ない。
学校の脇を、工事現場の下を
潰れた店の横を、小さな虫たちの上を。
僕は歩いた。
馬鹿だな、みんな。
目が、開かないんだよ。
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それから彼女は、何回も電車を乗り換えたり、プリンを買って食べたりしました。電車は毎回、4度目の乗り換えで元の線に戻って来るので彼女は家に帰る事が出来たのです。
それなりに人生を送る事が彼女にとっては苦痛ばかりで、彼女はよく泣きました。そしてその後プリンを買って食べたりしました。
彼女は17歳の夏に起きた小さな事が自分を変えたのだと思いました。だからそのもっと前に戻ろうと思ったのです。
そうして、あの頃大好きだったプリンを買って。ときどき、純粋で汚れのない日々を思い出しました。
夏の匂いがした日です。たくさんのプリンの容器と小さなスプーンを残して、彼女は居なくなりました。
アスファルトに落とした涙はみんな、すぐに乾いて消えました。立ち直ろうとする気持ちもいつか誰かを愛した事も、みんなみんな、乾いて消えてしまいました。
彼女の家はただの古い家になりました。
プリンの容器と乾いたスプーンだけが残っていました。彼女の胸にはセピアの槍が刺さっていました。
彼女は踏み切りの前―
傷を付けられたっていいから、誰かに心をすくって欲しかった。あの頃の甘さを無くしたら、もう私は人間ではないでしょう。お母さん。お母さん。
‥私は飛ぶ
遠いところまで、
さよなら、現実
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家に着いて
右手で鍵を掛けて
ソファーに座り
右足を組む。
ライターを出して
バーコードを剥がす
だって、もう
その価値は無いから
犬がやってきて
左手でドアを開く
背中のチャックを
左手で開けてやる。
だってもう、
怖がんなくていいから
少し素直に生きてみなよ
俺も昼間は、犬なんだ。
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今日もあの子はケータイ片手に
憂鬱おじさんを待っている。
夜にあの子はケータイ片手に
泣いて悩みを打ち明ける。
青い春の中で、誰も見ようとはせん空気
狂ったものが増えていき
狂っていないことになる。
赤い少女は空を飛ぶ
いつかは落ちるミサイルで。
北パプリカのくまさんが
そいつを食い止めようとする。
戦いは続く。
闘うために、
戦っているのである。
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みそを自分で食う、
みそを丸めてみる。
キャッチボールしたくなる。
当然相手が必要になる。
しかし中々、
みそを握っていると、
人が寄ってこんのである。
・・・。
結局みそを投げる相手は、
親友くらいしかいないわけで。
だから明日は奴の家にて、
本音の、キャッチボール。
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ぼくは確かにそこに水風船を持って立ってた。
割れた音がする。ガラスって何でできてるんだろう。
コップから何かがこぼれていて、ミルクかも知れないし煙草の灰だったかも知れない。
タイプを打つ音で火がついて何かがこぼれきってしまう。
違和感のジュース
違和感のジュース
溶けた鉛の様な味。
半透明のビンの間ザラザラを見わたしてる。
天井と自分との間にふわりと浮いている。
一瞬脳に、違和感の果汁が染み込む。
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気を付けねばならない
エンピツって角ばっているからだ。
色がつけられているし、
なにせ角ばっているからだ。
エンピツは思っている
寿司が食いたいと思っている
気を付けねばならない
意外と優しいのにとがっているからだ。
強がってもいるし、
なにせ自分をそうは思っていないからだ。
人々は思い込んで見ている
はみ出した人間を逸れた価値観で
エンピツは見ている、ただ見ている。
訳分からん価値観を植えられて
頭を角ばらせてしまったからだ。
エンピツは思っている
個性ってなんだろう
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ずぅーっと会いたくて待ってるの
床の上に冷たく寝かされて
かれこれ 三年が過ぎて
あたしは 色が変わるくらい
キラキラ光る排気ダストで
オシャレ
‥そろそろ遊んじゃおうかな
そっと、出かけてみようか、なんて
あ〜あ、あ〜あ、明け方、に
やりたい、放題。
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俺はミサイル
君を背に乗せて
俺はミサイル
どこまでも飛んでゆく
自分の家から離れる程
少年の心はときめいた
うれしいよ
君の背に乗れて
すてきだね
空を飛ぶ事って
少年はミサイルの上
夢を抱いて空を飛ぶ
俺はミサイル
君を乗せて
俺はミサイル
いつか落ちる