詩人:雨蛙 | [投票][編集] |
吐く息も白く霞む夜
ふと見上げた空は
今にも星が降りそうなほど
瞬いて
辺りを包む静寂に
ただ吐息だけが
響いていた
不思議と孤独は訪れず
心穏やかに時は流れた
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薄明かりに
輪郭だけを浮かべ
海原の上漂う月
おぼろげな姿は
淡い色で揺らぎ
その姿に何故か
僕の心は
締め付けられるんだ
手を伸ばしても
触れられるのは
微かに香る海風だけ
空を両手で切り取って
秘めたる想いと共に
胸の奥へとしまいこもう
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奔って走って駆け抜けた仲間との日々も
ゆっくりと連れ添い歩いた君との日々も
その足跡だけを残し
今はもう
遠い過去の事
足跡を宿したアルバムを見返す度に力を貰い
思い出をを捲る度に
忘れていた想いと共に
色褪せた風景が色彩を取り戻し
伝えられなかった想い達が蘇る
そっと瞳を閉じて
心の声に耳を傾け
遠い日の笑顔に出会えたら
微笑みと一緒に
足跡刻んだアルバムを優しく閉じよう
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日暮れし時の沈む夕陽
何気なく視界に映った
夕焼けが
あまりに綺麗で
バックミラーで見送る
その風景に
夕焼け好きな貴女が
脳裏を掠めた
届かぬ想いと共に
沈む夕日を追い抜いて
遠くの夜へと逃げ込んだ
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差し伸べられた手も
振り払い
君のなかへと
溺れて行こう
誰の言葉にも
耳を貸さずに
ただ深く溺れて行こう
いつか本当のアナタへと
辿り着けると信じて
今日も明日も
その先もずっと
迷う事無く
君のなか
深く溺れ彷徨うよ
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ねぇ覚えているかな?
僕らの出会った
あの日の事を
銀杏の黄色が眩しくて
紅葉の赤が鮮やかで
雪の白が儚くて
月の光は朧げで
木々の囁きが寂しくて
音もなく降りだした雪の夜空
そんな全てが重なった
聖夜に那由多の奇跡が
君のもとへと導いたんだ
夜空を伝う
か細い歌声を辿り
僕は君を見付けたんだ
それとも君が僕を呼んでいたのかな?
ねぇ覚えているかな?
僕ら出会ったあの日ことを
僕は今も昨日の事の様に
鮮明に覚えているよ
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ねぇ気付いていたのかな?
出会ったあの日から
いつも僕が
癒されていた事に
虹色にきらきら輝く眼差しに
腕のなかで眠る柔らかな寝顔に
寝返りをうち頬を撫でる姿に
君の無邪気な仕草の一つ一つが
僕の中の憂いや寂しさを
優しく癒してくれていたんだよ
泣きたい時も
笑顔の時も
君はずっと傍にいてくれた
そっと僕に身を寄せる君の頬を撫でながら
いつも僕はありがとうを
言っていたんだよ
ねぇ気付いていたのかな?
いつも僕が支えられてた事に
僕は君を癒せていたのかな?
支えになれてたのかな?
君の声が
その答えが聞きたいよ
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ねぇ届いてたのかな?
僕の想いは
ちゃんと君に
届けられてたかな
いつも君を愛でるたびに
胸に宿る優しさ
いつも君に触れるたびに
胸躍る嬉しさ
いつも君が歌うたびに
胸に込み上げた愛しさ
君と過ごした全ての時間が
僕のなかに暖かい気持ちを届けてくれたんだ
君にはもう
会えないけれど
夜空に瞬くひかりに君を重ね
いつかまた
巡り合えたなら
聞かせて欲しいんだ
僕の想いが届いていたのかを
君に出会えた那由多の奇跡を胸に抱いて
その時が訪れるまで
この胸いっぱいの暖かな気持ちを
たくさんの人に届けていくよ
今まで一緒に居てくれて
ありがとう
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華から華へと飛び旋回る
君はまるで蜂の様
身体に花粉を纏う様に
誰かの香りを運んでくる
君の奔放さが蜂の針の様に
僕の心をチクチク刺すんだ
僕は何も言わないけれど
とても悲しんでいるんだよ