詩人:雨蛙 | [投票][編集] |
金木犀が足早に
オレンジの花と
甘い薫りを散らせて
秋の訪れを知らせる
時折垣間見る
季節の変わり目
忙しさが
そんな一時を忘れさせる
ココロにゆとりを
取り戻したら
緋色の空が緩やかに
真っ赤な太陽と
少し冷たい夜風にのせて
夜の帳を降ろしてた
己に一つ
貴方に一つ
今日も一日お疲れさま
を贈りましょう
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今ここに在る
コレは
ホントに僕
もう
分からないよ
小さな闇箱の底で
毎夜繰り返される
自問自答
答えが見えず
無限ループ
友の望む姿を
肉親の望む姿を
アナタの望む姿を
道化の様に演じてる
ホントの僕は
何処でしょう
糸の切れた人形の様
求められる姿を演じ
何も感じぬ
玩具のココロで
探しましょう
いつの間にか
消えてしまった
ホントの僕を
探しましょう
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ココロの断片が
あちこち散らばってる
部屋の隅に
窓の外に
車の中に
雲の形に
そっと拾って
言葉にしよう
愉しい言葉にしよう
ココロの断片が
あちこち散らばってる
雨の街に
波の飛沫に
枯れた木の葉に
そっと拾って
言葉にしよう
淋しい言葉にしよう
ココロの断片が
あちこち散らばってる
星の瞬きに
月の陰りに
空の向こうに
そっと拾って
言葉にしよう
優しい言葉にしよう
ココロの断片が
誰かに届くよう
誰かに響くよう
想いを乗せて
言葉にしよう
アナタに伝わる
言葉にしよう
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心が悲鳴を上げるたび
僕は考えるのです
他人との関わりを
断ち切れば
この苦しみから
解放されるのかと
救われるのかと
心が悲鳴を上げるたび
僕は感じるのです
他人との繋がりが生む
この苦しみが
生きている証なのかと
築き上げた足跡なのかと
心が悲鳴を上げるたび
僕は思うのです
他人を想い流した涙が
この苦しみを
価値在る物へ変えると
自分を強く成長させると
心が悲鳴を上げるたび
苦しみと共に
生きる強さを
知って行こう
無知な事を恥じる事無く
生きて行こう
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素知らぬ顔した夜
また今日も
雲間から緩く指す光が
孤独な月影を揺らし
人形達の翼影を描く
孤独を憂う
心の陰と連れ添って
夢見の身体を置き去りに
星屑の海原の果て
安寧の丘の木陰の袂に
優しく抱かれ
羽陰の舞うなか
そっと心が眠りに堕ちた
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あの日の月が
瞳に焼き付いて
忘れられないんだ
日溜まりの匂いで
包まれた
君の膝で見上げた
高い空に煌々と
輝いた
あの日の月が
月明かりの陰に隠れた
君の優しい笑顔が
今も忘れられない
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赤に黄色に紫に
色付く木の葉が
舞い降りて
鮮やか染まる
道の上
思い巡るは
幼き日々の
無邪気に駆けた
風に色舞う
木の葉道
遠き日の風景はいつも
艶やかに吹き抜ける
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春の桜
夏の向日葵
秋の紅葉
冬の落葉
四季彩は
小さな島国を巡る
誰のためでもなく
唯あるがままの姿で
音もなく緩やかに
巡っている
春の花風
夏の白波
秋の名月
冬の降雪
四季彩は今日も
巡り続ける
そのあるがままの姿を
私は五感に刻み
自分らしく生きていこう
誰のためでもなく
唯あるがままの姿で
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暗き夜を飛び行く影
双つ連れ添い
行く先は
同じだけれど
見つめる先は正反対
一人は西を
一人は東を
背中合わせの遊飛行
黒き鴉が夜を飛ぶ
共に拡げし両翼に
風を掴んで夜を飛ぶ
双人ならんだ夜鴉は
今日も安寧求めて
迷い流離う