詩人:雨蛙 | [投票][編集] |
轟音開花
花火が舞い散る
夏夜の瞬き
夕涼み
涼音風鈴
宵風が吹き踊る
夏夜の戯れ
夕涼み
遠音潮騒
細波が揺れ歌う
夏夜の幻
夕涼み
夕闇を彩る
夏色を心に刻む
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灰白色の雲の下
何処までも静かに
ただ静かに
降り続ける
孤独と優しさを
纏う秋雨が
想い人と重なって
心の奥がざわつき
どうしようもなく
逢いたくなる
身体に触れる雨粒が
細く冷たく
肌を流れ
ざわつく心を
優しく鎮めた
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朝焼けに
月までもが
その身を染める
赤く紅く
紅葉の様に
楓の様に
紅き月は
その輪郭を朧気に
空の彼方へ
消えて行く
また
暗き夜を
統べる為
照らす為
深く深く
朝に沈む
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街の灯は落ちて
闇夜が世界を包む
僅かに残る灯りも
白く濃い霧が
光りを喰らう
闇夜はより濃く深く
全てを飲みこむ様に
そこにある
震える様に恐る恐る
窓外に瞳を向け
うねる闇のむこう
朝日が昇る
その時を
ただ待ちわびている
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大きくその手を広げ
太く強く真っ直ぐ立ち
時には雨を防ぎ
時には恵みをもたらし
羽ばたく者達の
羽根を休める
寄る辺となり
ただ誰かの為に
ただ君を守る為に
慈しみで包む
大樹のように
僕はなりたい
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月無しの夜は嫌いだ
己の心を映す様で
己の想いを飲み込む様で
月無しの夜は嫌いだ
どこまでも
どこまでも
悲しさが
淋しさが
この身を包んでいく
月無しの夜は
己を見る様いつまでも
好きにはなれない