詩人:雨蛙 | [投票][編集] |
古の神を祭りし日
宵闇の帳も下りて
打ち上げられた火の花の
消えゆく残り香が
また夏の終わりを
告げてゆく
頭をたれた向日葵が
暮れゆく空に花散らし
顔を隠した太陽が
申し訳なさげに山に落ち
群青色に星々が輝いて
少し冷たい風を
緩やかにつれてくる
白んだ遠い空が
焼けるよう赤らんで
雲の切れ間から
今日もまた
溶けだしそうな御日様が
虚ろうように昇ってく
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普く大地に降り注ぐ光は
暁の訪れを知らせ
悪戯に差し込む朝影
浅黄の霧が世界を包み
草葉に輝く朝露の雫
一日の始まりの風景は
美しく悠然と彩られていた
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風か流れ
時が流れ
辿り着いた今に嘆き
想い巡らせ未来に涙
今を憂い
日々を憂い
辿り着けず己に嘆き
想い巡らせ過去に涙
死を願い
無を願い
辿り着けた闇に嘆き
想い巡らせた救いに涙
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月夜の風に誘われて
三日月写す小川のほとり
せせらぎの音に耳を傾け
仰いだ先は乾の空
煌めく星が流れてく
細い光が尾を引いて
夜空に掛かる彗星
彼方の宇宙に輝いた
夜の世界は美しく
いつも心癒される
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心が痛み
傷を負い
それでも泣けず
心配を掛けないように
今日も作り笑顔で過ごしてる
悲しくて
苦しくて
でも泣けなくて
誰か本当の僕を見付けてよ
ほら
また今日も作り笑顔が上手くなる
いつになったら僕は素直に泣けるのかな……
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思い出にしがみついても
何も変わらない
わかっていても
今の僕じゃ弱くて
離れること出来なくて
心が泣いて
赤い雫が零れ落ちた
気付かれる事無く
気付かせる事無く
ひとり夕闇の中で
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月の輝く夜だから
心が静かに奏でているよ
誰かに聴いて欲しくて
虫の音響く夜だから
心が微かに鳴いているよ
誰かに気付いて欲しくて
風の鳴いてる夜だから
心が小さく歌っているよ
誰かに見つけて欲しくて
月の満る夜だから
心が軋みをあげているよ
誰かに知って欲しくて
星の瞬く夜だから
心が涙を浮かべているよ
届かぬ想いをこの胸に