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雨蛙の部屋


[59] 夜風に乗って
詩人:雨蛙 [投票][編集]

夜風に乗って
金木犀の甘い香りが
僕を包み込む
空を緋色に染める
君の街まで
この風が届けばいいのに
眠れぬ夜の独り言は
遠い静寂へ消えて行く
朝靄の向こうに遠ざかる
小さな鼓動を想いながら
今日も暗闇に
「お休みなさい」
を呟いて瞳を閉じた

2006/10/13 (Fri)

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