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ヒビトの部屋


[21] 思い出
詩人:ヒビト [投票][得票][編集]

むかし君と交わした手紙
机の引き出しを埋めている
それが無ければ机の上は これほど汚くならないだろう

むかし一緒に撮った写真
押し入れに積み重なるアルバム
それが無ければ新しく棚を買う事も無かっただろう

むかし一緒に遊んだ記憶
僕の頭を埋め尽くす
それが無ければ僕はもう少し物忘れをしなかっただろう

もう二度と必要にはならないだろう
いつか存在すら忘れ去られてしまうだろう
捨ててしまってもいいものだろう

思い出とはこんなにも無意味なものだというのに
思い出の品とは僕の邪魔しかしないというのに
それが僕には捨てられない

2011/04/17 (Sun)

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