| 詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
“いい意味で”
なんて付ければ
マイルドな味になると思い
“毒舌”なんだと
前置き自己RR
その脆さと逃げ方
“サバサバ”と
重複した音だけで
よく切れる刃の様にたち回る。
利口だ
日本語は多彩だ
それ故に損をする
意味に善し悪しを付けるのは誰だ?
舌先三寸で皮肉を刷るのはどの口か?
割り切ったふりをして生きる心は?
雛型にはまり込んで無理をするのはもう辞めた。
その魂は自身のものなのだから。
| 詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
辛いと投げてしまう事も
大切に抱えたまま生きる事も
忘れて置き去ってしまう事だって
何だって可能だ。
文字にするのも
誰かに伝えるのも
形にするのも
誰かに渡しても
勿論自由なんだ。
人は一人では生きられないからね
誰かと少しでも関わり重なれば
それは誰しも必ず
自身の手の中にある。
『縛られる』
縛るのだって自由だ。
『取らされる』
受け取るのは自由だ。
逃げたっていい
ただし
また『責任』はやってきて
君の目の前にいる
生きてゆく限り
| 詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
ひしゃげたレンズに映った八頭身
平面のモニターにリベンジポルノ
痴態
醜態
憎悪
総てにおいて美しい彼女は
屋上の鉄柵に跨がり烏になりたいと
歪めた目元もそれはまた
無情に煽るフェロモン兵器(タンク)
世界一綺麗になってもダメだったから
空を切って飛んで
宇宙一の惑星(ビーナス)になったって噂
あながち嘘ではないかも
因果応報
マゾヒスト
自己愛
こんなに美しく
息をする度
とめどない視線の集中放射
残念な事に
人間の股から生まれたと言う事実
欲
残酷な程に君を美しく歪ませたのでしょう
| 詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
楽しそうに皆
パンパンパン
合図をくれる
パンパンパン
たった三拍子
パンパンパン
人生は残酷だ
パンパンパン
食う寝る住む
パンパンパン
その為だけの
パンパンパン
地獄の三拍子
パンパンパン
お嬢さん
お入んなさい
パンパンパン
パンパンパン
パンパンパン
大縄跳びに入れないだけで
三拍子に乗れないだけでだ
パンパンパン
うるさいなぁ
パンパンパン
社会不適合者
耳障りな手拍子
鬼さん此方
手の鳴る方へ
進むも止まるも
罪悪感しかない
| 詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
お客さんら
たったワンメーター乗車で
二年分を
綺麗さっぱり終わらせようとしねぇで下さいな
お忘れ物無いようにして下さいね
挨拶したら彼女
忘れられるでしょうか?って
暗い顔して笑うの
そりゃ思わず返答に困りましたわな
いや、長いことタクシーやってると
いろんな人間ドラマが見れるんですわ
へーって思わず首を振り
本当に凄い仕事ですよねって
相槌して
ワンメーターで一年前に降りた場所で降りて
お忘れ物無いようにして下さい
って
お決まりに
また言われたから
もうちゃんと忘れましたよって
今度はちゃんと笑顔で見送りました。
つまり何が言いたいかって
タクシー運転手さんっておしゃべりねってこと。
へ巡って
へ巡って
またきっとどこかでまた会える気がする。
| 詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
他人の気持ちに敏感に
まるで悟り妖怪のように
ビクビク距離を取っていたら
社会不適合者になった
ミイラ取りがミイラ
とは
また違ったニュアンスだけど
つまりそういう自滅を起こした
おやつは300円までよと
小学生の頃に遠足前に言われ
徳用袋の菓子を一つ買い
トレードして回った賢いあいつは
きっとこんな自分を笑うだろう
朝が怖い
人に会うのが怖い
都会まで毎朝降り立って
必死に豆を啄む鳩に聞かせたら
きっとゲラゲラ笑うだろう
本当の悟り妖怪に泣きついたら
きっと凄まじい不幸自慢大会が始まるだろう
全てが全て
全部自分の脳みそが起こした人間不信ごっこなのだから
この遊びの終わらせ方を近所の子どもに聞いてくるか
| 詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
妥協は善だと思う
必然は妥協の産物
二物与えないのは
妥協が正解だから
朝が来ちゃったよ
夢見る時間は終り
爽やかな朝だよね
ゲロはきそうだぜ
さぁ今日も張り切って妥協しろ
努力が運命を切り開くなんて事
今願ったってダメさ
今は辛くて長い現実タイムだ
ホームと電車の隙間にご注意だ
どれだけ妥協暗示を
口にしたか知らない
そうでもしなきゃ
保てない様じゃもう
本当に夜までが長い
本当に秋の夜長か
妥協して真冬でいい
だから早くこの長い輪廻を終わらせて
| 詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
泣きなさい
良いでしょう
許可します。
さあどうぞ今
誰も居ないし
泣けば良い。
疲れたでしょ
さぁ、喚けと
直接指令です
やっぱりおかしい
この体は変なのだ
いくら頭で考えても響いて痛みを伴うところは心臓だ
頭の中で産んだのに脳みそが作ったのに
脈を伝わって
カサカサ締め付ける
心臓が痛むのだ
今
少しだけ神を恨んだ
| 詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
接触した部位が酷く不快で
伝わる振動すら胡散臭くて
耳へとダイレクトに運ばれる言葉に
脳へと甘美な意識を求めども
虚しさを煽る刺激に目眩すら覚えた。
体と心はこうも違う
麻薬の様な幻惑すら
生産不能と脳が喚く
ならば今夜は一人
イけない事しよう
惰性を置き去って
イけない事しよう
熱い刺激が欲しかった10代の春
不感症の主人公に憧れた20代の春
一人で事務的にこなした30代の春
どいつも愛おしい時代を生きて
どいつも愛せない時代に慣れた
だから今夜は一人
とびきりイけない事しよう。
40を回った事にはきっと
非生産的な行為
たまらなくイける口になるだろう
きっとそうなら
孤独だって最高なのにね
| 詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
真冬の様な乾きと
真夏の様な渇きが
一寸の猶予も与えない。
分かりきった話
分かりたくない頭
一致して離れた心
他が為に
今日も夜が来るのなら
他が為に
明日も朝が来るのなら
縛りが去りゆく日は何時か?
判らないのに模倣し
宛もないのに模索し
人は皆、鋭く無関心
満たしてくれとは請わないが
その条件を箇条書きにしておくれ
器は確実に狭くなっている
なのに満たす量すら併せて少なく
壊す事なく生きるのか
余す暇なく生きるのか
時にその感覚が
正解であり
そしてその時に
改めて人の温度を感じる