詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
なんでこんなに辛いのかな?
なんで私だけ?
なんでこんなに涙が止まらないの?
なんで分からないの?
君の
『なんで?』は
なんでか僕を無力に感じさせる
なんで僕達の口から『なんで?』が止まらないのかな。
なんで?
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ベッドに投げ出された
壊れた人型のおもちゃ
接吻を交わそう。
嘘を吐き続けたスピーカー
音の掠れたスピーカー
接吻を交わそう。
現実の微かな幸せを見つけ出せずに
愚かな幻想に浸り続け
夜になったら
闇が襲い、
昼になったら
光に溶け出してゆく躰。
不確定で
不安定で
闇の中で
愚かな君と私で
接吻を交わそう。
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君の30回目になる誕生日の朝に
植木鉢をやろう。
もちろん
根も葉も花も無い
ただ土が盛られた植木鉢さ。
これは何だ?と訪ねられても困ってしまう。
お前の30年にも渡る、ひねくれた思考は
変えれるモンじゃねぇけど、
お前と同じような
ひねくれモンの私にゃ分かるよ
お前が毎日
その植木鉢に水をやり大事に育てりゃ
そりゃ綺麗な色の花が咲くだろう。
しっかりとした葉を付けて
たとえお前が水やりをサボって花が枯れても、
しっかりとしたやつに育つさ。
そう。
根はいい奴にな。
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僕が
一生懸命
媚びても
誰も振り向いてはくれません。
僕が
一生懸命
誠意を歌っても
誰も振り向いてはくれません。
だけどいつもは
全然気にしないし
悲しくもならないのに
こんな気持ちは初めてだ。
貴方に笑って
振り向いてもらいたい。
見返りが欲しい。
欲しい。
欲しい…。
術を知らない。
伝えられない。
こんなに
悲しくなるなんて…。
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また明日。
もっと気の効いた言葉が見つかっていても
もう会えないと分かっていても
きっとおんなじように
君に言ってしまうだろう。
また明日。
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僕の体内には
余計な固形物がへばり付いていて
君の心を
時折それが抉るんだ。
愛する事を辞めようとした昨日。
いかにもしっくりこない朝。
君に軽蔑される事へ恐怖の夜。
無意識に君に笑いかける僕の夜明け。
じめじめとカビる
増え続ける固形物
疑心の眼差し。
もう君に嘘はつけない。
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幸せ
一人ぼっち
日向ぼっこ
平穏なる日々。
聞こえる
こんな音
そんな声
またここから人が居なくなる。
君と
君と
君と…君たちと
ずっと一緒。
楽しい。
過ぎ行く時間。
また
あの音
そんな声。
もう誰かと一緒は
うんざりだ。
一緒は、ずっとじゃない。
冷たい銃の音
痛くなる人の声。
僕はずっと
ここから逃げ出せない。
また僕から取り上げる。
もう誰かと一緒に居られない。
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自分なんか
誰からも必要とされてないし…
本当?
それは本当かな?
君は臆病で弱虫
だから誰かを必要としている。
こんなに人に優しくなれるんだよ。
そんな人を
誰が不要となんて思うんだ?
君は私にとっても
必要な人。
何で必要?
また君の臆病虫が顔出した。
私に聞き返した君はやっぱり大切な人。
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朝からお前の五月蝿い説教や
場の雰囲気にすら馴染めない自分は
心が疲れたんだと感じる。
何でだろうな?
不思議と落ち着く場所は
人に知られたくないような場所で
沢山の南京錠をかけたくなる。
子供ん頃は
『秘密』って言葉
凄い神秘的な感じだったけど、
大人になってしまった今の自分には
『秘密』が重たすぎる。
秘密を解き放つ
秘密を打ち明ける
秘密を守る
今の自分は
落ち着く場所の秘密基地すら
罪悪感で重く感じる。
あの頃の気軽な秘密基地に
今の体を預けてみたい。
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優しいオバチャンが居るあの駄菓子屋
学校終わりのいつもの時間に作戦会議を開こう。
今年もまた冬休みが来るから
お年玉で行ける所まで行こう。
秘密の暗号と
HBの鉛筆で大雑把になぞった線の地図
僕ら4人は何時までも仲間。
校庭裏に埋めた沢山の秘密アイテム。
いかついオッサンが居るあの居酒屋で
年末の残業終わりに集まれるだけの人数で
久しぶりに昔みたいに冒険したいねぇ
ボーナスカットだからまた今度か。
週刊誌に書かれた幻の秘湯。
何となく赤ペンで丸をして
解読出来なくなった暗号と
忘れてしまったあの秘密アイテム。
でも鮮明に語れる僕たちの思い出。
形になくても僕たちが持っている秘密アイテム。
腰が曲がってもきっとまた
鮮明に心に残っている秘密アイテム。