詩人:まとりょ〜鹿 | [投票][編集] |
この世に産まれついた
母の胸に抱かれて
泣き声を上げた春
地を這いずり
母の腕が恋しくて
後追い始めた春
初めての恋
好きと抱きしめ
ふざけ合う幼稚園の春
黒板の日直欄に
自分でコッソリ相合傘
素直じゃない小学の春
部活のコートで
すれ違い様に
目で追う中学の春
バイト始めて
君にプレゼントした
高校1年の春
飲み会の帰り
コッソリキスした
大学2年の春
一緒になろうと
一生懸命働いた
就職5年目の春
石のついた指輪と
典型的なプロポーズ
同棲3年目の春
泣き声を上げ
妻の腕に抱かれる君
結婚2年目の春
成長を見つめながら
二人して笑い皺作る
結婚10年目の春
子供も手がはなれ
また新婚生活だねって
宜しく互いに笑った春
やっぱり男は
女から産まれて
最後も女の元で
息絶えたいと願う者。
だから寿命は
男よりも女の方が長い
だけど寂しい思いはさせたくないから君に
楽しく君と暮らそうと決めた春。
床に伏せた僕
君の胸に抱かれて
生を全うした100歳の春。