別れや花粉症なんだもんねーって春なんか大嫌いだと嘆いたクセに春色のコートを着て華やかに彩った君が列車の窓越し手を振り僕に『またね』と云っためいっぱい華やかな笑みを張り付けて。君は優しい嘘つきだ。僕は窓際の席で静かに泣いた。ーー寂しいのはお互い様でーー
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