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まとりょ〜鹿の部屋


[258] アイロニー
詩人:まとりょ〜鹿 [投票][編集]

数秒間物憂げで
日が差せばご機嫌で
雨で無くとも傘を
雪の日は車を出し
コロコロと切り替え

まるで世の中への
反発心なのか持論なのかは
ちょっと分からないけど
とりあえず彼女はご機嫌のようです。

蟻の行進を妨げ
人波を掻き分けて
ゴーイングマイサーファー

夜の灯りが好きで
けれど一人は嫌で
よく君は他愛の無い
頭ん中の世界を
昔話みたいに受話器越しに

夏らしく海へと
車には相変わらずの
君らしい小物で
多分そんな季節だからさ
恋だってしちゃうんだよね。

君はこんなに楽しい
なのに世界は僕を急かして
彼女の何気ない世界観をね
僕は抉じ開けて壊してしまいそうになる。

ガムシロップかき混ぜる
甘過ぎる濃度と温さで午後
物憂げに笑う彼女の口元から溢れる
僕は必死に波に飲まれないように見つめて

こんなにも自由で
溢れる世界観を
恨めしく彼女の隙間
挟まる機会を狙う

君はまた物憂げに笑う。
夏だからって恋とか焦る必要は無いの。

じゃあ答えを待ってもいいかい?
君との関係もアイロニー。

愚問と言われても構わないさ
君は僕の世界を造り上げた一人さ。

2008/08/12 (Tue)

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